TKA術後の膝屈曲ROMの改善に対するアプローチについて~ROM訓練編~

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TKA術後の理学療法
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どうも。

管理人のKnee-studyです。

今回はTKA術後のROM改善方法についてです。

アプローチについては、様々な方法があり、突き詰めていくと最終的にはしっかり評価を行って必要なアプローチだけを行うことが望ましいです。

 

ただ、TKA術後のROM制限に至っては様々な因子が絡み合って制限として”バシーン”と出ているわけですね。

●術前の可動域制限の影響

●術中の問題(手技や侵襲など)

●術後の問題(炎症の程度や合併症)

●本人の性格や社会的背景など

 

このように、TKA術後のROM制限の原因を挙げだしたらキリが無くなってきます。

ということで、今回は、原因の方はひとまず置いといて、純粋なTKA術後の屈曲ROM制限についてのアプローチ方法をまとめていきたいと思います。

今回は、屈曲ROM制限に対する直接的なROM訓練について紹介していきます。

 

 

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1.TKA術後のROM改善のために行うROM訓練について

まずは、大抵の人がTKA術後に行う訓練と思います。

膝の屈曲ROM訓練です。

 

「曲がらないから曲げます」

「伸びないから伸ばします」

といった素人的思考になると思いますが、ただのROM訓練の中でもいくつか注意して行うだけで変化は得られます。

 

①まずはメディアルピボットモーションを意識せよ!

まず大事なのは、「メディアルピボットモーションを意識したROM訓練を行うこと」です。

メディアルピボットモーションについて「何??」と思う場合は以下の記事をご覧になってから再度読み進めてください。

膝の屈曲に重要な役割を果たすメディアル・ピボット・モーション(Medial pivot motion)って?
膝の屈曲・伸展共にただ単に膝が伸びたり曲がったりしているわけではありません。膝屈曲運動時にはメディアル・ピボット・モーション(Medial pivot motion)という動きをもとに膝の屈曲運動が起こっています。簡単にいうと、膝の屈曲運動時は膝の内側を軸にして曲がっていくとうことです。

 

TKAのデザインは年々改良されており、現在は生体の動きに合わせてTKAの構造もメディアルピボットモーションが生じるように設計されています。

 

そういった背景があるため、TKA術後の膝の屈曲ROM訓練時にはメディアルピボットモーションを意識して、脛骨を軽く内旋方向に誘導していきます。

 

 

イメージとしては、

内側を軸にして、外側が大きく動きながら膝が曲がっていく

…こんな感じですかね…。

 

 

以下にメディアルピボットモーションの記事の中に掲載した画像を乗せましたが、画像があるとイメージがより湧いてきませんか?

 

注意点としては、「過度に内旋誘導を行う必要はないということ」です。

 

膝関節はそもそも屈伸に有利な関節であり回旋などは靭帯の制動が効いています。

 

そのため、過度に回旋を入れすぎると当然不要な痛みを引きだしてしまう可能性があるということです。

 

あくまでも「関節の滑りや転がり運動の中で少し内旋の動きで内側を軸に関節運動が起きるように意識する」ことが大事になります。

 

 

②ロールバック機構があることを忘れずに動かしていこう

次は膝関節のロールバック機構です。

こちらも以前の記事で紹介しています。

膝関節のロールバック機構とは?~膝の屈曲を正常に行うために必要な機能~
今回は、膝関節のロールバック機構についてまとめていきます。このロールバック機構は後十字靭帯(以下、PCL)の機能により生じる膝の正常な動きのことを指します。ロールバック機構が機能することで、膝の屈曲がスムーズに行えるわけです。正常の膝だけでなく、TKAにもこの機構を生かした機種が多く使われており、術後のリハビリを行う上で重要なチェックポイントになります。

 

このロールバック機構については、以下の通りです。

「膝関節の屈曲に伴い、大腿骨側が脛骨上を後方へ移動すること」

 

このロールバック機構があることで不要なインピンジメントによる疼痛がなく膝の深い屈曲可動域が獲得できているわけですね。

 

このロールバック機構についてはアプローチで変化を与えることはできませんが、膝屈曲時に膝窩部につまり感を感じる場合や大腿四頭筋の出力低下がいつまでも続いている場合などはこのロールバック機構が上手く働いていない可能性があると予想することが出来るようになります。

 

「なぜ?」に対するアンサーがあると不用意なアプローチが減ってきますよね。

「膝窩部が詰まると言われ、原因もわからないからとりあえず膝窩部を揉んでみよう」

このようなアプローチとなってしまう事もありますよね?

そうならないためには、こういった知識も必要になってきます。

 

ちなみに、このロールバック機構はPCLの機能があって始めて成立するものであります。

TKAのPSタイプに関しては、このロールバック機構をデザインの構造によって補っています。

そして、TKAのCRタイプではPCLを残存させるため、自己のPCLにてロールバック機構を誘発させていきます。

このCRタイプの場合、PCLの変性が進んでいる場合など機能低下を起こしていることがあるようで、その際はロールバック機構が生じない事があるとの報告もあります。

 

こういった場合、膝の屈曲ROMが思ったよりも拡大しない可能性があります。

 

 

③膝の屈曲ROM訓練時は膝を持ち上げるように動かしましょう

膝の屈曲ROM訓練を行い際、人によっては足首の所を持って押し込むように曲げているのを見かけます。

押されるプレッシャーと術後の痛み(炎症など)によって痛みは倍増することが予想されます。

過度な痛みの誘発はさらなるROM制限を生む可能性があるため、痛みは最小限に留めておきたいところです。

 

そうなると重要になってくるのが、「ROM訓練時の動かし方」になります。

 

こちらが、よくやりがちですが、痛みが出やすい動かし方になります。

 

そして、こちらが出来るだけ痛みがでないように注意しながら、かつ膝の純粋な屈曲ROMを引き出すための誘導方法になります。

 

TKA術後で膝が上手く曲がらない方は、膝が屈曲することで出来る”三角の山”がかなり低くなります。

つまり膝が曲がっていないわけですね。そしてわりに股関節や骨盤で代償しているといった状況になります。

 

この背景には、膝前面が伸長するのを無意識に回避してしまう事などが影響していると考えられます。

そんな状況で毎回膝を曲げられれば、誰でも痛みも強くなりますよ、きっと。

 

なので、膝前面の伸張性を出しつつも、膝を曲げる際は膝自体を上に持ち上げるようにして曲げていく方が痛みが少なく済みます。

 

イメージとしては、以下の通りです。

「大腿骨と脛骨がぶつからないように、隙間を作りながら曲げていく」

図で表すとこんな感じですね。

このように動かしていくことで、膝の屈曲ROMの拡大を図っていきます。

ちなみに、この方法だと、毎回の評価にもズレが生じにくくなるため、経時的な変化も捉えやすくなってきます。

 

 

2.まとめ

今回はTKA術後の屈曲ROM制限に対するアプローチ方法として、まずは直接的なROM訓練時の注意点について紹介していきました。

 

「TKA術後の膝はどういった状態で、どのように動くのか?」

そこを理解したうえでROM訓練を行う方が効果は高いと思います。

その点を考えるようになると、おのずと「動かし方」も変化してくるし、患者さんの痛みの訴え方も若干は変わってくると思われます。

 

ただ漫然と曲げ伸ばしを行うことのないように一つ一つ考えながらやっていきたいですね。

それでは本日はこの辺で。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

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