人工膝関節術後の膝屈曲ROMと関連のある”大腿骨後顆の突出度合い(PCO)”について

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TKA術後の理学療法
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どうも。

管理人のKnee-studyです。

今回は、人工膝関節術後の膝屈曲ROMに関する記事になります。

やはりTKA・UKA後は膝がしっかり曲がらなければ「何のために手術したのかわからない」と思う事が大半かと思います。

当然「痛みが軽減する」ことも第一ですが…これは和式生活がベースに残っている日本人だからこその強い主訴であると言われています。

 

今回は、その膝屈曲ROMを左右する一つの因子について記事にしていきたいと思います。

”PCO”という言葉はなかなか聞き覚えのないものを思われますが、人工膝関節術後の屈曲ROMを左右する一つとして挙げられます。

とはいってもリハビリ現場でどうこう…というわけではなく、手術時点での問題であるため、今回の内容はあくまで一つの所見であったり予後予測に役立つ内容となっています。

 

そういった視点で最後まで読んで頂ければと思います。

 

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1.まずは”PCO”について

人工膝関節術後とPCOの関係性を理解する前に、まずはPCOについて簡単にまとめていきます。

 

まずはPCOの正式名称ですが、

posterior condylar offset(PCO):大腿骨後顆の突出度合い

このような意味となります。

大腿骨の遠位部は後方部分が突出した構造となっており、膝関節の動きに対して関節面が長く「面で」コンタクト出来るようになっています。

膝の屈曲回転軸としてPCOは重要とされています。

 

PCOの定義

Bellemansらの報告

単純X線写真の「側面像」において、大腿骨遠位骨幹部後方皮質から大腿骨後顆最深部までをposterior condylar offset(PCO)と定義

参考文献:Bellemans J, Banks S, Victor J, Vandenneucker H,Moemans A:Fluoroscopic analysis of the kinematics of deep flexion in total knee arthroplasty. In-fluence of posterior condylar offset. J Bone Joint Surg 2002;84 : 50-53

 

側面X線写真上で大腿骨の後方のラインに沿って下ろした垂線に対してどれだけ後方に突出しているか?を見ることでPCOが「大きい」・「少ない」がわかるという事ですね。

 

PCOの計測方法

PCOの計測方法ですが、大腿骨の遠位骨幹部後方皮質のラインと、大腿骨後顆最深部までの距離を見ていきます。

 

大腿骨遠位骨幹部後方皮質に沿ったラインを引くことで大腿骨後顆部にも並行のラインを引きやすくなり、PCOの距離がわかりやすくなりますね。

 

offset(オフセット)とは?

オフセットとだけいうと「?」になってしまうことも…

THA後の話でもよくオフセットの話は出てきますよね!ちょっとここで用語の理解の意味を調べておきます。

 

オフセットとは、簡単にいうと大腿骨が体の中心からどれだけ横に出ているか、その長さのことです

ここでいうオフセットは大腿骨後顆の突出度合いとなりますね!

 

人工膝関節術後とPCOの関連について報告した文献について

●人工膝関節置換術における大腿骨後顆の厚さ(PCO)は、人工膝関節後の膝屈曲ROMに影響する

※人工膝関節術後のPCO減少により、大腿骨後顆と脛骨インサートが早期に接触するため膝屈曲ROMが減少する

図:膝屈曲ROMとPCOの関係性について

●CR型のTKAにおいて、術後PCOの減少を3mm以内に抑えることが良好な術後膝屈曲の獲得に影響する

参考文献:Bellemans J, Banks S, Victor J, Vandenneucker H,Moemans A:Fluoroscopic analysis of the kinematics of deep flexion in total knee arthroplasty. In-fluence of posterior condylar offset. J Bone Joint Surg 2002;84 : 50-53

 

2.まとめ

今回は、人工膝関節術後の膝屈曲ROMとPCOの関係性についてまとめていきました。

構造的側面から考えれば、当然膝屈曲ROMとの関連性はあると思います。

PCOが減少すれば、やはり屈曲早期から大腿骨が脛骨後方に衝突するものと思われれます。

その反面、ロールバックがしっかり生じれば、もしかしたら屈曲可動域は広がる?とも取れるような…、その場合は屈曲域での不安定さが著明になるか…とも思われます。

 

と、このように私自身も悩むところですが、実際の文献ベースでもPCO単体がTKA術後の膝屈曲可動域に影響していると言い切っているものはなく、他の因子と絡み合っていると報告されています

 

というわけで、結論としてはPCOの評価はTKA・UKA後に診ていくポイントにはなりますが、必ずしもPCO=膝屈曲ROMという方程式が成り立つわけではないという視点を持ちつつ評価対象にしていくべきかと思います。

 

それでは本日はこの辺で。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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