膝関節のQ-angle(Q角)について

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膝関節について
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どうも。

管理人のKnee-syudyです。

 

今回は、膝関節の基礎的な内容として、Q-angle(Q角)についてまとめていきます。

 

以前の記事で、FTAやミクリッツ線について紹介していきました。

O脚やX脚を判断するための基準とは? ~FTAやミクリッツ線を理解しよう~
膝の変形がある・ないはどのように判断していますか?見た目でしょうか?変形が大きければ見た目だけでもある程度推測は出来ると思います。今回は、そういった膝の変形を評価するための基準の一つにある、FTAやミクリッツ線について紹介していきます。 FTAやミクリッツ線は膝の変形を判断する上で重要な基準になります。

同義ではないのですが、FTAやミクリッツ線と同様に膝関節の基本を捉える意味では今回紹介するQ-angle(Q角)も重要な用語になってくると思います。

 

ということで、Q-angle(Q角)について基礎知識を付けていきましょう!

 

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1.Q-angle(Q角)とは?

Q-angle(Q角)

日本語に直訳すると、「Qの角度」です。

 

では、この”Q”とはなんぞや?です。

”Q”はquadriceps(大腿四頭筋)の”Q”を指しているのです。

 

つまり、Q-angleは「大腿四頭筋の角度」ということになります。

 

そのままの意味を捉えると意味が分からないですよね?

大腿四頭筋の角度ってなに!?って感じですよね?

 

正確には、

Q-angle(Q角)は、「大腿四頭筋の作用線と膝蓋腱の方向の二線からなる角で、膝関節のアライメント異常の指標となる」と定義されています。

 

つまり、大腿四頭筋と大腿四頭筋の延長になる膝蓋腱(膝蓋靱帯)のそれぞれの線からなる角のことをQ-angle(Q角)というわけですね。

 

確かに、以前紹介したFTAの話でもそうでしたが、正常の膝関節はやや外反(生理的外反)しているわけで、ちょうど膝蓋腱(膝蓋靱帯)に変わる膝蓋骨(パテラ)の部分で大腿四頭筋の角度が変わっていますよね。

 

この角度のことをQ-angle(Q角)というようですね。

 

 

Q-angle(Q角)の考え方

Q-angle(Q角)が大きいほど膝蓋腱の張力との合力により、膝蓋骨は外側に引かれることになります。

そのためQ-angle(Q角)は、大腿四頭筋が膝の屈伸方向に対してもつcarry angleという意味合いはなく、あくまで膝蓋骨を外側にシフトさせようとする作用を図るものであります。

 

前述しましたが、Q-angle(Q角)は大腿四頭筋の作用線と膝蓋腱の方向の二線からなる角で、膝関節のアライメント異常の指標となります。

Q-angle(Q角)の異常は膝伸展力の発揮を阻害すると考えられています。

 

Q-angle(Q角)の基準値は?

平均的なQ-angle(Q角)はおよそ15°で、通常女性の骨盤は男性よりも広いため女性のQ-angle(Q角)の方が大きくなります。

正常のQ-angle(Q角)は、男性では15°、女性では20°であり、それを超えたQ-angle(Q角)は、膝蓋大腿関節痛、膝蓋骨脱臼のような膝蓋大腿関節の障害発生に関連すると指摘されています。

 

他の文献では、

正常値は平均14°(男性10°、女性15°)であり、20°以上で異常と判断するとされています。

(Insall J, et al. J Bone Joint Surg. 1976)

 

 

Q-angle(Q角)は膝関節伸展機構にも影響する

伸展機構の力源である大腿四頭筋の前額面での作用方向は直線ではなくなります。

上前腸骨棘と膝蓋骨中央および脛骨粗面中央は一直線上にはなく、そこにQ-angle(Q角)が生まれるのです。

大腿四頭筋は膝伸展力以外に外側方向へのベクトルを生じる結果となり、この非生理的外方ベクトルによる膝伸展機構に与える影響は大きくなります。

 

Q-angle(Q角)の診方

●上前腸骨棘から膝蓋骨へ引いた直線

●膝蓋骨から脛骨粗面に引いた直線

この2つの線のなす角をQ-angle(Q角)といいます。

~Q-angle(Q角)の計測方法~

●膝蓋骨の中心からASIS(上前腸骨棘)に斜めに1本線を引く

●もう1本の線は脛骨粗面の中心を通って膝蓋骨の中心に引く

図:Q-angle(Q角)について

 

大腿骨の内側顆は外側顆よりも遠位にありますが、両顆はともに脛骨と関節する同一平面上にあります。

このことによって、膝関節の下内側から股関節の上外側にかけて大腿骨に斜めの角度が形成されるわけですね。

これらの異なった方向を向いている骨の交点に形成される角度(Q-angle(Q角))によって、膝関節の伸展で大腿四頭筋がどのように脛骨を引っ張るか、もしくはそれらが膝関節の屈曲で大腿四頭筋がどのように遠心性に収縮するかがある程度決まってくるわけです。

 

 

2.まとめ

今回はQ-angle(Q角)について紹介していきました。

この角度が大きくなればなるほど、X脚になり、パテラの外側への牽引力が大きくなります。

このように、Q-angle(Q角)の場合は、膝蓋大腿関節部の問題を評価する一つのツールになってきますね。

 

またQ-angle(Q角)が大きくなると、大腿四頭筋の筋発揮にも影響してくることがわかりました。

パテラが支点になり、大腿四頭筋の牽引力を高めているわけですが、Q-angle(Q角)の増大により牽引に支障をきたし、結果として大腿四頭筋の筋出力低下を来す可能性があるわけです。

 

というわけで、今回はQ-angle(Q角)についてまとめていきました。

それでは本日はこの辺で。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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